ニュース速報

ビジネス

ECB、9月に決定した包括的緩和策を完全実施へ=仏中銀総裁

2019年10月17日(木)07時39分

 10月16日、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビルロワドガロー仏中銀総裁は大学で講演し、ECBは9月の理事会で決定した包括的な金融緩和策を完全に実施すると述べた上で、理事会メンバーの間に意見の相違はあるものの、新たなページを開く必要があると語った。写真は東京で昨年11月撮影(2019年 ロイター/Toru Hanai)

[ニューヨーク 16日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビルロワドガロー仏中銀総裁は大学で講演し、ECBは9月の理事会で決定した包括的な金融緩和策を完全に実施すると述べた上で、理事会メンバーの間に意見の相違はあるものの、新たなページを開く必要があると語った。

ECBは9月12日の理事会で、利下げや量的緩和(QE)の再開など包括的な追加金融緩和策の導入を決定。ただ、ビルロワドガロー総裁を含む3分の1以上の理事会メンバーが、債券買い入れ再開に反対した。[nL3N2632P0][nL3N26V3S9]

総裁は「これだけは断言できる。われわれは全ての緩和策を実施することにコミットしている」と表明。「将来を見据えて新たなページを開く時が来た」と強調した。

9月の決定を巡っては、過去数週間にドイツ、オーストリア、オランダの中銀総裁を含む複数の理事会メンバーが公然と批判するなど、異例の公開論争の様相となっており、市場ではECBの意思決定について、多少の疑念が生じている。

ビルロワドガロー総裁は「景気減速と低インフレに対応し、われわれは緩和的な金融政策を維持する必要がある」と述べた。

今月末に退任するドラギECB総裁の後任に決まっているクリスティーヌ・ラガルド氏は既に、ECBの政策枠組みを見直すと公約している。ビルロワドガロー総裁はこれについて「非常に歓迎すべき」との見方を示した。[nL3N25V4N6]

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米CB景気先行指数、8月は予想上回る0.5%低下 

ワールド

イスラエル、レバノン南部のヒズボラ拠点を空爆

ワールド

米英首脳、両国間の投資拡大を歓迎 「特別な関係」の

ワールド

トランプ氏、パレスチナ国家承認巡り「英と見解相違」
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「何だこれは...」クルーズ船の客室に出現した「謎の物体」にSNS大爆笑、「深海魚」説に「カニ」説も?
  • 2
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍、夜間に大規模ドローン攻撃 国境から約1300キロ
  • 3
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ」感染爆発に対抗できる「100年前に忘れられた」治療法とは?
  • 4
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    アジア作品に日本人はいない? 伊坂幸太郎原作『ブ…
  • 7
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 8
    中国山東省の住民が、「軍のミサイルが謎の物体を撃…
  • 9
    中国経済をむしばむ「内巻」現象とは?
  • 10
    「ゾンビに襲われてるのかと...」荒野で車が立ち往生…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 3
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる」飲み物はどれ?
  • 4
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 5
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 6
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「何だこれは...」クルーズ船の客室に出現した「謎の…
  • 10
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 7
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 8
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 9
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 10
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中