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ドル109円前半、アジア通貨軒並み安

2018年05月08日(火)15時40分

 5月8日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点とほぼ変わらずの109円前半。前日休日だった英国を含め、きょうから各主要市場で取引が再開されるが、アジア時間の主要通貨は動意に乏しかった。一方で新興国通貨は軟調展開が目立った。写真は昨年4月撮影(2018年 ロイター/Dado Ruvic)

[東京 8日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点とほぼ変わらずの109円前半。前日休日だった英国を含め、きょうから各主要市場で取引が再開されるが、アジア時間の主要通貨は動意に乏しかった。一方で新興国通貨は軟調展開が目立った。

日中のドルは108円後半から109円前半の狭いレンジ内を上下。ユーロ/ドルも年初来安値圏となる1.19ドル前半で横ばいだった。

市場では、イラン核合意に関するトランプ米大統領の発表が大きな注目を集めている。結果によっては中東リスクの拡大懸念などを通じて、円高などリスクオフの動きが強まりかねないためだ。

発表予定は日本時間9日午前3時。

<インドネシアルピア急落、AMROが警鐘>

新興国通貨安の波がアジア通貨にも波及してきた。きょうまでにインドネシアルピアの対ドル相場は2年5カ月ぶり、インドルピーが1年3カ月ぶり、シンガポールドルが5カ月ぶり、タイバーツとマレーシアリンギが4カ月ぶり安値を更新した。他の新興国通貨と同様に、ドル高や米金利高に伴う資本流出懸念が取り沙汰されている。

きょうにかけて大きく下落しているインドネシアルピアは、前日の第1・四半期国内総生産(GDP)の下振れも手がかり。前期比5.06%増と予想の5.18%に届かなかった。統計局は個人消費の伸び率低下が主因としているが、アナリストは輸出の鈍化で外需寄与度のマイナス幅が拡大した点を懸念材料として指摘している。

ルピアは現在、15年12月以来の安値圏となる1ドル=1万4035ルピア付近で軟調。きょうのインドネシア株式市場では主要指数が2%超下落し、昨夏以来9カ月ぶり安値を更新した。

東南アジア諸国連合と日中韓(ASEANプラス3)経済を監視・分析するASEANプラス3マクロ経済リサーチオフィス(AMRO)は、3日に公表した今年の域内経済見通しで「米連邦準備理事会(FRB)の利上げに端を発する、予想以上に速いグローバル金融環境のタイト化は、政策対応についてのコミュニケーションが不十分な場合、急激な市場の動揺を引き起こすリスクがある」と警鐘を鳴らしている。

AMROは東アジア各国の通貨スワップ協定であるチェンマイ・イニシアティブ(CMIM)の実施を支援する国際機関。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 109.02/04 1.1920/24 129.97/01

午前9時現在 108.93/95 1.1931/35 129.99/03

NY午後5時 109.08/11 1.1920/24 130.05/09

(為替マーケットチーム)

ロイター
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