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第4四半期中国GDP、サービス・農業部門が押し下げ 建設は回復

2019年01月23日(水)00時41分

[北京 22日 ロイター] - 中国国家統計局が22日発表した第4・四半期国内総生産(GDP)統計の部門別内訳によると、サービスと農業の各部門の弱さが全体の成長率鈍化につながった一方、建設活動は急回復した。

サービス部門の成長率は前年比7.4%と、第3・四半期の7.9%から鈍化。農業部門の伸びは3.6%から3.5%に低下した。

統計局が21日発表した第4・四半期GDPは前年比6.4%増と、第3・四半期の6.5%から伸びが鈍化し、2009年第1・四半期以来の低さとなった。内需の落ち込みや米国との貿易戦争が響いた。

統計局のデータに基づくロイターの算出によると、サービス部門はGDP全体額の半分近くを占めた。サービス主導の経済への転換が続いていることが示された。農業の割合は約10%だった。

サービス部門は不動産からハイテクに至るまで、広範に勢いが低下。不動産部門の成長率は2%と、前期の4.1%から鈍化。不動産投機や価格急騰を抑制するための政府の規制強化策が需要を圧迫した。GDPに占める割合は6.4%だった。

小売・卸売部門の成長率は前期の6.2%から5.5%に低下。

12月の小売売上高は前年比8.2%増と、前月から若干上向いたものの、消費者センチメントは約15年ぶりの水準に落ち込んでいる。

キャピタル・エコノミクスは、部門別内訳を受け「消費者信頼感が低下基調で、労働市場は一段の悪化が予想され、家計は今後数カ月間に一段と慎重となり、サービスセクターの伸びを阻むだろう」との見方を示した。

ハイテク部門は引き続き2桁の成長率を記録したが、前期の32.8%から29.1%に減速した。第4・四半期GDPに占める割合は約3%だった。

インフラ支援策を背景に建設部門は力強く回復し、成長率は6.1%と、前期の2.5%から加速した。GDPに占める割合は8%となった。

*内容を追加しました。

ロイター
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