【写真特集】「私はどこへ向かうべきか」 戦火に対峙する美しき肖像 レバノン女性たちの尊厳と創造
-
1 7レア/アレイのグランド・ジェベイリー・ホテル(2023) 1926年にベイルートの商人が建設したこのホテルは、避暑地アレイを見下ろす丘の上に立つ。華やかな黄金期を経てフランスによる占領からレバノン内戦に至るまで、時代の荒波をくぐり抜けてきた。レアが足を踏み入れたのはバーかカジノのような場所。彼女は自然と溶け込み、その空間と「対話」をした
-
2 7デミ/ブルマナの廃墟(2021) デミは2020年8月4日のベイルート港爆発事故で負傷した。事故から1年を迎える日の前日、彼女が撮影場所として提案したのがこの場所だ。「ガラスの破片の一つ一つが、ベイルートから遠く離れたこの山あいの地でも、あの日の記憶を呼び覚ました。この空間はカタルシスをもたらしてくれた」
-
3 7ファラ/アーベイの自宅(2020) ファラは2019年10月に始まった大規模な反政府デモに参加した。デモを妨害しようとする勢力によって、彼女の車は焼き払われた。ファラは車を自宅まで牽引し、スクラップ場へ送られる前に記録に残そうと撮影に臨んだ。それは1つの抵抗の証しだった
-
4 7シェルミン/ベイルートの廃墟(2022)この建物はシェルミンが育った場所のすぐ隣にある。一部は修復されつつあるものの、破壊されたまま放置されている。偶然にも建物の色が彼女の服とマッチしていた。全ての若い女性が壊滅的な現状と共に生きることを余儀なくされているように、シェルミンもまた、その傷痕と対峙している
-
5 7リアナ/アムシートの海岸(2024) リアナにとって、レバノン北部のこの海岸線はかけがえのない場所だった。そこへ向かう途中で見つけた1枚の割れた鏡を、彼女はごく自然に空へと掲げた。本能的なしぐさだったが、その姿が語りかけるメッセージは心に突き刺さるような強烈なものだった
-
6 7マヤ/ベイルートの自宅(2024) この写真を撮影した当時、レバノン南部では激しい戦闘が展開されていたが、ベイルートでは不気味なほど日常が続いていた。この1枚は、そうした不条理な世界にいる感覚を象徴している。周囲の現実から身を守るように頭を髪で覆うマヤは、絵画の中の女性のように身を横たえている
-
7 7ペトラ/ベイルートのホリデイ・イン(2021) このホテルはレバノン内戦中に砲撃を受け、全ての客室が焼き尽くされた。建物は今もベイルートの街にそびえ立つ。全28階が焼け焦げた抜け殻のようなその姿は、戦争の痛ましい象徴だ。弾痕が残る空のプールに立つペトラは、どこかはかなく、小さく見える