先進国諸国の将来の政府開発援助(ODA)資金を償還財源にしている「予防接種のための国際金融ファシリティー(IFFIm)」と同じような枠組みで「難民受け入れ債」を発行することをソロスは提案している。EUによる臨時共同債の発行は加盟国に協調と統合の深化を促すきっかけになるだろう。緊縮財政に悲鳴を上げるギリシャやイタリアにも余裕を与え、欧州に忍び寄るデフレを一掃してくれる可能性すらある。それこそ常に危機をバネに統合を進めてきた欧州の歴史にかなっている。
これは形を変えた「21世紀の戦争」なのだ。「破壊」と「構築」との。紛争地に無数の爆弾を落としたり、有刺鉄線のフェンスを張り巡らして軍隊を展開したりするより、「難民受け入れ債」を発行する方がよっぽどマシな金の遣い方だと思うのだが。