再開発ブームの終焉で不動産価格は暴落する?

金利が上がれば、こうしたマネーの無制限な供給に歯止めがかかるため、不動産開発の環境は一気に悪化する。加えて、大規模緩和策の弊害であるインフレが重くのしかかるようになり、土地や資材価格の高騰で採算が合わなくなったというのが現実だろう。

実需面でのバランス崩壊という要因もある。過剰なマネーが不動産に集中した結果、都市部では需要以上の施設が供給された。これまでは、オフィスが大量供給されても、よりスペックの低いビルからテナントを奪うという形で何とかテナントを確保できたが、今度は顧客を奪われた古いビルの経営が成り立たなくなってしまう。

いずれにせよ、経済の原理原則として需要以上の施設を造ることは不可能であり、市場は完全に飽和したと言ってよいだろう。日本経済は基本的に成長しておらず、オフィス需要が今後、大幅に増える可能性は低く、デベロッパーもこれ以上のリスクを取ることはできない。

では、再開発ブームの終焉によって不動産市場が一気に冷え込み、価格が暴落するのかというとそうはならない可能性が高い。理由は先にも説明したように、一連の再開発ブームは、大規模緩和策によるマネーの大量供給が原因であり、金融緩和の副作用の1つがインフレだからである。

インフレの中で生じるいびつな市場構造
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