バラク・オバマは、Promised Landの前に2つの回顧録を書いている。最初の『Dreams from My Father』は、彼がミシェルと結婚した直後に書いたものであり、政治家になる前のものだ。2作めの『The Audacity of Hope』はオバマが連邦上院議員だった2006年に刊行されたものであり、2004年の民主党全国大会での有名なスピーチをベースにしている。
最初の回顧録では、まだこれからの人生で何を達成するのかわからない若者の葛藤や、夢と不安を感じる。2冊めのオバマは、自分だけでなく、多くの人々に夢と可能性を信じさせる力を持つスーパーマンだ。だが、3冊めのオバマは、多くの障壁にぶつかり、自分にできることの限界を自覚し、そのうえでベストを尽くそうとする実務家である。
これらの回顧録をまとめると、オバマという類まれな人物の成長と冒険のサーガになる。筆者は「ハリー・ポッター」シリーズの最終巻である第7巻が発売される直前に第1巻から6巻までを読み直したが、本書『Promised Land』の後編が発売される前には、同じように『Dreams from My Father』から順に読み直そうかと思っている。全部読み直すのには時間がかかりそうだが、前編を読んだ限りでは、その価値はありそうだ。
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