この小説の3人の女性を通じてアトウッドが教えてくれるのは、民主主義や人権がいかに脆弱なものかということだ。
ツイッターなどのソーシャルメディアに流れてくる日本人の意見のなかには、民主主義や人権への敵意を感じるものが少なくない。
彼らは、それらが「自分ではない者(特に女性や子供)を優遇し、自分の権利を奪うわがまま」だと感じているようだが、そういった人には、短期間でいいから「民主主義と人権」を取り去ったギレアデへの留学をおすすめしたい。
ただし、司令官の職はお約束できない。それよりも、たぶん女性とのセックスも許されない(すると処刑される)使い捨て兵士か、有色人種だから強制収容所送りになりそうだ。また、いったん入ったら二度と出ることができない点がやや問題かもしれないが、民主主義や人権に敵意を覚える人にとってはさほど大きな問題ではないだろう。