ヒラリーのメッセージは複雑すぎて政治の仕組みを知らない人には理解しにくく、理解できても、他人に広めにくかった。ヒラリーの回想録についても、同じことが言える。

だから、ヒラリーのナラティブに慣れている人は回想録に高い評価を与えるし、それ以外のナラティブを信じていた人は嫌悪感しか覚えないのだ。

ヒラリーの回想録は、良い意味でも悪い意味でも読者が信じているナラティブを変えることはない。

ヒラリーが今後やるべきことは、自分についての人々の見解を変える努力ではなく、分断したアメリカを統一できる「ナラティブ」を語ることができる政治家を見つけ出し、背後でその人の応援にまわることではないだろうか。

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