[ジュネーブ 6日 ロイター] - 世界貿易機関(WTO)のロベルト・アゼベド事務局長は、英国が欧州連合(EU)離脱を決めた場合、長期化が予想される通商再交渉を避けるためにすべての輸入関税を撤廃するとの議論は実行可能ではないとの考えを示した。ロイターのインタビューに応じた。

EU離脱派の指導者は主に欧州連合(EU)や米国、中国との新たな通商協定の交渉を求めているが、一部のエコノミストは関税ゼロを主張、これを「WTOオプション」と呼んでいる。離脱した場合、英国は不当な貿易を取り締まるのにWTOの基本条約に頼ることになるためだ。

だがアゼベド事務局長は、これは極めて極端な例で、「政治的に実行可能な公算は小さい」との見方を示した。

「完全な自由貿易はこれまで実現しておらず、すべての国・地域が何らかの保護措置や制限を設けている」とした。

また英国がEUを離脱すれば、英国だけでなくEUも他国との通商関係を再調整する必要が出てくると指摘。「EUおよび英国の双方が全てのWTO加盟国と交渉を余儀なくされる可能性が高い」とした。

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