日本とアメリカで一体何が起きているのかというと、やはり、ネットを介した「情報量の少ないコミュニケーション」の場合に関係性を悪化させないような知恵が必要ということなのでしょう。これに加えて、アメリカの場合は政治や文化の分断が進んでいる中で、余計な衝突はできるだけ避けたいという知恵も働いいるのだと思います。

ただ、明確な論理でビジネスや政治を先へ進める一方で、オープンでポジティブな態度をデフォルトとする、その上で多様性の共存を図るためには個の尊厳を尊重するような礼節も重んじるというのが20世紀までのアメリカ流ならば、かなり変わってきているのを感じます。

アメリカ文化の特徴が薄まってきていて、アメリカが良くも悪くも日本化しているということも言えるかもしれません。論理や理念より関係性が気になり出していて、しかも良好な関係性はデフォルトとして100%期待できないので、少し努力と警戒が必要ということだからです。

【関連記事】
ニューズウィーク日本版 進化する世界の鉄道
2026年10月20日号(10月14日発売)は「進化する世界の鉄道」特集。

鉄道黄金期を迎えたヨーロッパを旅する――コリン・ジョイス(ジャーナリスト)/豪快かつ特異なアメリカ大陸鉄道史/膨張する中国鉄路の野望/「夢の超特急」リニアの現実/韓国、アフリカ、インド……世界を駆ける鉄道新事情

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます