これに対して、今回のトランプ政権の措置を支持する「不法移民反対派」の人々は、自分たちの雇用を不法移民に奪われているという「怒り」がベースになっているのではない、と考えられます。トランプ支持者は、少なくとも芝刈りやイチゴ摘み、皿洗いなどの肉体労働を「やりたい」人々ではありません。

そうではなくて、オバマやヒラリーが、あるいはブッシュやマケインが、違法に越境してきた犯罪者の味方をして、その追放を主張する自分たちを「不法移民の敵」すなわち「人道に反する悪人」のように非難することに、激しく怒っているのです。つまりほぼ100%感情論で成り立っている主張なのですが、それゆえにトランプ政権としては、その感情を求心力として利用しようとしているのでしょう。

この政策によって、家族生き別れの悲劇のニュースなどがポツポツと飛び込むようになってきた一方、筆者の住むニュージャージーの郡内でも、ホープウェル自治村というコミュニティが「サンクチュアリ・シティ」宣言をするなど、トランプ政権に対する反撃も始まっています。