がん治療の新たな選択肢になる?

研究者らはこれまでの研究で、クロストリジウム・スポロゲネスが遺伝子改変によって酸素に耐えられるようになることを実証している。

その後の研究で、細菌が緑色蛍光タンパク質を作り出すよう遺伝子を組み込み、クオラムセンシングの仕組みが正しく働くかどうかを確かめた。細菌が光を発するかどうかを手がかりにして、細菌の数があらかじめ設定した水準に達したときにのみ、その遺伝子が働き始めることを確認した。

今後は、酸素耐性遺伝子とクオラムセンシング制御システムを一つの細菌に統合することを目指す。研究チームは、前臨床段階の腫瘍モデルを用いてこの細菌を試験し、固形がんを分解できるかどうかを検証する予定だ。

実験が成功すれば、この遺伝子改変が施されたクロストリジウム・スポロゲネスは、狙った腫瘍の内部に入り込んで、内側から弱らせたり壊したりする治療法として新たな選択肢となる可能性がある。

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