あの頃、10年に及ぶアフガニスタンでの戦争から帰還した兵士の多くは平時の社会に順応できず、アルコール依存や抑鬱症状に苦しみ、家庭内暴力に走る例も少なくなかった。深い疎外感を抱き、国家に見捨てられたと感じる者もいた。戦場で命を懸けてきた自分たちは法を超越した特別な存在であるという感覚もあった。加えて、国内には危険な武器があふれていた。そして彼らには、それを操る能力も度胸も経験もあった。だからこそ民兵組織やギャング集団に重宝され、殺し屋として雇われ、襲撃の先頭に立つことも珍しくなかった。

だが、現在進行形のウクライナ戦争は、当時のアフガニスタン戦争の50倍もひどい。昨年の平均月間死傷者数は、10年にわたるアフガニスタン戦争での死傷者総数に迫る。開戦から4年足らずで、死傷者総数は100万人を超えている。アフガニスタンでの死傷者総数の20倍だ。第2次大戦以降、大国がこれほどの人的損失を被った例はない。

近現代における戦争で最も多くの犠牲者を出した消耗戦は第1次大戦における「ソンムの戦い」(1916年)とされる。あのとき英仏連合軍は、平均して1日に80メートルしか前進できなかった。しかし現下のウクライナ戦争で、ロシア軍は激戦地チャシブヤールで1日15メートルしか進めていない。クプヤンシクでは23メートル、ポクロフスクでも70メートルにとどまる。

子供が成人するまで帰らない