マリニン自身にも変化への衝動が見て取れると、ボイタノは言う。「彼はフィギュアスケートであらゆることを成し遂げてきた。競技のレベルを大きく引き上げ、このスポーツの在り方を永遠に変えた」

マリニンは競技引退後の未来も見据えている。「アイドル」になり、独自ブランドの商品を売り出し、次世代のスケーターたちのチャンスを増やすことが願いだ。その目標に向けて、フィギュアスケートを資金面で支えながら、競技の認知度を高めたいと考えている。

近年、大活躍をして話題を集める選手はマリニン以外にもいる。22年の北京大会では、それまでロシア勢や日本勢の後塵を拝することが多かった男子シングルで、ネイサン・チェンが10年のバンクーバー以来となる金メダルを獲得。男子フィギュアへのアメリカ人の注目を取り戻した。

一方で女子は、06年のトリノ大会でサーシャ・コーエンが銀メダルを取って以来、過去4大会にわたってメダルとは縁がない。金メダルは、02年のソルトレークシティー大会で当時16歳だったサラ・ヒューズが取ったのが最後だ。

女子フィギュアの「低迷」に終止符を打つ存在