「暗黒電荷」「暗黒電子」とは?
研究チームは、こうした爆発が10年に1回程度といった驚くほどの高頻度で起きている可能性があることを指摘している。
地中海の海底に設置されているキュービックキロメートル・ニュートリノ望遠鏡のような現在の観測装置で検出可能なのだ。
しかし、高エネルギー宇宙ニュートリノを捉えるために設計された実験装置であるアイスキューブでは、同様のエネルギーレベルを持つ粒子は検出されなかった。ここから、もし原始ブラックホールが本当に頻繁に存在するのであれば、なぜこれほど多くのニュートリノが検出されていないのか、という疑問が生じる。
マサチューセッツ大学の博士研究員のホアキン・イグアス・フアンは「われわれは『暗黒電荷』を持つ原始ブラックホール、すなわち準極限原始ブラックホールこそが欠けていた要素であると考えている」と述べた。
暗黒電荷とは、本質的にはわれわれが知っている通常の電磁力と同様の構造を持つが、そこには非常に重い、仮説上の電子が含まれている。研究チームはこれを「暗黒電子」と呼んでいる。
「原始ブラックホールには、より単純なモデルも存在する」と、マサチューセッツ大学のマイケル・ベイカー助教授(物理学)は述べている。「われわれの暗黒電荷モデルはより複雑だ。その分、現実をより正確に表している可能性がある。このモデルによって、これまで説明不可能であった現象を説明できることは非常に興味深い」
タムも「暗黒電荷を持つ原始ブラックホールは独自の性質を持ち、他の単純な原始ブラックホールモデルとは異なる振る舞いを示す。われわれは、暗黒電荷モデルが矛盾しているように見える実験データのすべてを説明できることを示した」