日本の指導者たちは総じて、こうした状況の変化に対応するのが遅すぎた。だがその責任は、戦争を回避するために戦争に備えるという厳しい決断よりも、希望的観測を優先してきた国民にもあるだろう。

とりわけ日本の指導者たちが最も苦慮してきたのは、日本にとって極めて重要な同盟国である韓国との関係の深化だ。ただし、この関係深化が遅れてきた責任は日本政府以上に韓国側にあると言えそうだ。

アメリカのアジアに対する関与の相対的な後退や影響力の低下によって生じる戦略的空白を埋めるには、ある程度まで中国と妥協することが避けられない。

対中貿易は日本のGDPの9%超を占めており、世界で最も大きく活発な経済圏である中国市場との強固な貿易関係を維持することは日本の国益にかなう。

だから日本は、さほど重要でない問題については中国側の言い分を認めても世界最大の市場へのアクセスを維持しようとするだろう。

対して中国は2国間の貿易協定を目指す。それは基本的に互恵的なものだが、現実には(レアアースやサプライチェーンなどで)非対称的な依存関係があるから、小さな国はどうしても(外交面でも経済面でも)中国に逆らいにくい。うちの市場にアクセスしたければ「善行」を積めと、中国側が迫る場面もあるだろう。

寄り添い、頼り切らない