だが仲間との絆は痛いほど伝わる。全員が生きるか死ぬかの瀬戸際なのに、兵士たちは驚くほど細やかに2人を介抱するのだ。

後半、敵に包囲された家から負傷者を救出しようと、別の部隊が駆け付ける。するとエリオットを介抱していた兵士は到着した兵士たちに、近くを歩くなと怒鳴る。振動が、エリオットの無残に損傷した両脚に響くからだ。

暴力の犠牲者がほぼ出ずっぱりで痛みを感じ、痛みを表現し続ける映画は珍しい。激痛にもだえる瀕死の男2人と数十分同じ空間にいれば、観客の体内では確実にストレスホルモンが分泌される。結果として不安感が高まるが、これは映画的なハラハラドキドキと必ずしも同じではない。

指揮官を演じた実力派ウィル・ポールター(ドラマ『一流シェフのファミリーレストラン(The Bear)』)は、奇襲に圧倒され放心状態になるシーンがいい。

チャールズ・メルトン(『メイ・ディセンバー ゆれる真実(May December)』)は応援に来る部隊の指揮官として後半に見せ場を作る。

当時通信兵として現場にいた共同監督のメンドーサには、新進ディファラオ・ウン・ア・タイが扮した。本部が出す命令と自分の勘の間で揺れ動き、状況を見極めようとする兵士を好演している。

「戦争の意味」は描かれない...