ヘアドライヤーのような小型家電は特に注意が必要だという。身体のすぐ近くで使われるうえ、曝露を防ぐ構造がないためだ。

研究チームはさらにヘアドライヤー、トースター、ノンフライヤーなど複数の機器から放出される超微小粒子(UFP)を測定。

その結果、ブラシ付きDCモーターや電熱コイルを搭載した製品では、ブラシレスモーター搭載製品に比べて10〜100倍もの粒子が放出されていることが判明した。

さらに加熱部品には、銅・鉄・アルミニウム・銀・チタンといった重金属を検出。これらの金属が体内に取り込まれることで炎症や細胞毒性(細胞死や組織損傷)を引き起こす恐れがある。

シミュレーションでは、こうした粒子が肺胞など肺の奥深くに集積しやすいことも示されている。特に乳幼児などの子供は気道が狭く、体重に対して粒子の沈着量が多くなるため、大人より高い曝露を受けるリスクがある。

今回の研究の手法は他の消費者製品にも応用可能であるとして、今後は人の健康を優先した製品設計への転換が産業界に求められると研究チームは指摘している。

【参考文献】

Ryu, G., Kim, J., Ha, Y., Chae, S., Yang, E., & Kim, C. (2025). Physicochemical characteristics and health impacts of ultrafine particles emitted from small home appliances equipped with heating coils and brushed motors. Journal of Hazardous Materials, 498.

【図】釜山大学のチームによるスライド