日本はかつて鎖国をしていたこともあり、いろいろな情報や思想がここでいったん止まり、自分たちなりに一つの形として完結させてきた。それが日本のすごさだと思う。空手の形でも刀の動きでも、そのことを感じます。

かつての日本はトイレでも「しゃがんで用を足す」文化でした。西海岸など海外では今、「グランディング」と言ってしゃがむポジションが呼吸と活力を生むと再注目されています。特に、体を使うアスリートや武闘家たちの間で。

椅子もあったのに、それより下に座ることを選んだ民族というのも面白い。そういうことをさかのぼることが可能な縄文や弥生時代にも興味があります。

──海外に打って出るには、一歩踏み込んで殻を打ち破ることが必要だと『イクサガミ』を通して感じたか?

世界の人にどう届くかを意識しましたが、「海外に打って出る」という言葉は少し違う。真田広之さんのチームが作った『SHOGUN 将軍』が非常に高く評価され、黒澤映画以来の世界から注目される時代劇が生まれたことは本当に素晴らしいと思います。

ただ自分のプライオリティーとしては、海外での活躍や海外作品に出演することはあまり高くはないです。

ドラマから日本アカデミー賞に絡む映画、大河ドラマまで、日本でやれることは30代までにある程度経験させていただけた。次のステージを考えるとき、多くの人は海外を目指すが、自分はそれには違和感を覚えています。

「こんなに面白い作品を作る日本人がいる」と発見されたい