日本人のやりとりは、口にしなくても分かる雰囲気や共感に重きを置く。だが一歩国外に出ると、利点・実績をハッキリ示してアピールすることを求められる。私が何度も営業パーソンとして訪れたお隣の韓国でさえそうで、なぜわが社の製品でないとならないのか、具体例を挙げ、反論にもめげず相手を説得しないと商売にならない。それで顧客になってくれても、いつ契約を打ち切られるか分からない世界である。
亡き安倍晋三元首相が27回もロシアのプーチン大統領と会談しても北方領土問題で成果を上げられなかったくらいの日本だから、海外勢と丁々発止のやりとりが苦手なのもよく分かる。でも日本にはまだまだ世界一の技術がある。強気にアピールしてほしいし、良い製品が必ずしも手放しで世界に受け入れられるわけではないという現実を踏まえた上で、必要とあればズル賢く駆け引きできる日本であってほしい。
石野シャハランSHAHRAN ISHINO
1980年イラン・テヘラン生まれ。2002年に留学のため来日。2015年日本国籍取得。異文化コミュニケーションアドバイザー。YouTube:「イラン出身シャハランの『言いたい放題』」 Twitter:@IshinoShahran
2026年4月21号(4月14日発売)は「台湾有事の新シナリオ」特集。
米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由
※バックナンバーが読み放題となる 定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます