最後に、地政学的な側面がある。昨年4月にWTO加盟計画を発表した際、ドルジはブータンの主権が強化されると説明した。ブータンの貿易は輸出の90%、輸入の87%をインドが占めるが、近年になって、輸入相手として中国が台頭している。インドは伝統的にブータンの国防と外交政策に大きな影響力を持ってきたが、最近はブータンと中国の国境紛争の議論でインドに不利な取引が行われるのではないかと案じる声も出ている。

WTO加盟はブータンの貿易相手国を多様化させ、インドや中国への過度の依存を避けることにつながって、交渉でブータンにより大きな力を与えるかもしれない。

ブータンのWTO加盟にどのような思惑があるにせよ、その結果は重大だ。ブータンの慣習や消費習慣が急速に西洋化することを危惧し、あるいは開放的な国際貿易のリスクにどれだけ対処できるのかという指摘もある。

経済の不確実性が高まり、国境が不安定になるなか、1つ確かなのは、ヒマラヤの王国の目の前に、大きな変化が迫っているということだ。

From thediplomat.com

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