農家と動物園の組み合わせで食品ロス削減と飼料費低減へ

また、食品ロス削減でも大きな成果を出している。北海道銀行は、2021年3月に株式会社とかち河田ファームと連携し、規格外の農産物をおびひろ動物園に供給する取り組みを開始した。

市場に出回らない規格外の農産物を有効活用するため、生産者と動物園が協力するアイデアが生まれた。生産者であるとかち河田ファームのじゃがいもやにんじんなどの規格外の農産物が、帯広市おびひろ動物園の動物たちに餌として提供されている。

また、同様のマッチングを東旭川農業協同組合と旭川市旭山動物園、有限会社友夢牧場と札幌市円山動物園の間でも実現した。

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友夢牧場において栽培過程で刈り取ったバナナの葉が円山動物園で飼育されているアジアゾウの飼料に

この取り組みは、食品ロスの削減だけでなく、コロナ禍の影響で入園者が減少し打撃を受けた動物園を飼料費低減によりサポートすることで、地方創生にも資するものとなっている。

ほくほくフィナンシャルグループ SX推進部の津村裕貴氏は、「動物園の事例はまさに地方銀行だからこそ、気付き、実施が出来た事例だと自負しております」と支援実績に胸を張る。

今後は海外への輸出を検討する顧客などを集めて商談会を実施するなど海外へのビジネスマッチング展開も加速していく方針だという。

サプライチェーンの脱炭素化や食品ロスの削減は、日本に限らず国際的な課題となっている。こうした課題解決に向けて、金融機関が持つ地域情報インフラを活かしたモデルとして本取り組みは海外の他地域においても参考となりそうだ。

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