<ネットフリックスで配信中の4回シリーズ『ベッカム』は、世界的な有名人カップルの24年間の軌跡を描き出す>

1990年代後半から2000年代初め、デビッド・ベッカムとビクトリア・ベッカムは世界最高クラスの知名度を持つカップルだった。

わがイングランドが生んだ希代のフットボーラー(アメリカで言うサッカー選手)デビッド・ベッカムと、この国で最も愛されたポップ・グループ、スパイス・ガールズのビクトリア・ベッカム(愛称ポッシュ・スパイス)。英国民にとってこれほど魅力的な組み合わせのカップルは誰も考えつかなかったはずだ。

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そしてフットボール(サッカー)の世界的人気と、2人が最終的にアメリカに移住したことで、彼らをよく知るのはイギリス人だけではなくなった。2人のニュースは長年、公私を問わず世界中で新聞の1面を飾ってきた。

ネットフリックスで独占配信中のドキュメンタリー『ベッカム』(フィッシャー・スティーブンス監督、4回シリーズ)は、デビッド・ベッカムのキャリアを描くとともに、セレブではなく生身の人間としてのベッカム夫妻にとって、メディアの監視と詮索がどんなものだったかを問う。

このドキュメンタリーにはたくさんの魅力が詰まっている。ベッカム夫妻が結婚式で着た、とてつもなく派手なおそろいの紫の衣装。世界中のマンチェスター・ユナイテッド・ファンがデビッドと同じ髪形にしたいと親にねだった人気絶頂期。デビッドと、そりが合わなかった監督たちとの控室でのメロドラマ風の対立劇。スティーブンスは人気ドラマ『メディア王~華麗なる一族~』でヒューゴ役を演じていた人物であるという、「待って、あの人なの!?」という事実も。

でも、心にずっと残るのはドキュメンタリーが描く夫婦生活の肖像だと思う。デビッドとビクトリアの物語は、現代のおとぎ話として始まった。

美しいポップスターとハンサムなフットボーラーが出会い、メディアの目を盗んで秘密の愛を育て始める。もちろん、新聞はすぐに感づき、2人の仲は世間からの好奇の視線と同時に、メディアの猛烈な取材攻勢にさらされる。

ビクトリアは、デビッドがプレーしたスタジアムでよく聞いた卑猥なフレーズをユーモアたっぷりに振り返る。「ポッシュ・スパイスは××に入れてもOK」。そのとき隣に座っていた女性が彼女のほうを振り向き、なぜかミントをくれたそうだ。

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