肥大化で円安誘因も

とはいえ思惑通りに対策を練り上げられるかは不透明感も漂う。内閣府によると、4―6月期の実質国内総生産(GDP)から推計される需給ギャップは、1次速報の段階でプラス0.4%となった。

ただ、2次速報では成長率そのものが下方改定され、「2次速報を反映した需給ギャップはプラス幅が縮減され、実質マイナス成長に転じる可能性がある7―9月期は再び需要不足に陥りかねない」(みずほリサーチ&テクノロジーズの酒井才介主席エコノミスト)との指摘が出ている。内閣府が月内にも改めて公表する推計値次第で、歳出圧力が強まる展開も予想される。

22年度2次補正予算の編成では、コロナ禍の例外から脱却して「平時への移行」をうたったが、土壇場で与党に押し切られ、歳出は28.9兆円まで膨らんだ。「(改造人事を経ても)支持率回復が見込めなければ拡張財政に向かいやすい」(SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミスト)。

宮前氏は「需要を穴埋めする緊要性に乏しい経済環境だが、30兆円規模の対策を続けていくようだと、かえって円安を招きかねない」としている。

[ロイター]
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