サイレンスーツの「サイレン」は「空襲のサイレン」を意味している。1940年から1941年にかけて、ロンドンをはじめとするイギリス各地はドイツ軍の激しい空襲に遭い、サイレンが鳴ったらすぐに服の上に着ることができるように作られたもの。以来このスーツは単に実用的なだけでなく、象徴的な意味合いも持つようになった。

ゼレンスキーが開戦当初から公の場に姿を見せる際に身に着けている「制服」である、オリーブグリーンのTシャツやトレーナーにも同じことが当てはまる。

2月24日にロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始すると、ゼレンスキーはすぐに政治家の制服であるスーツとネクタイを脱ぎ捨てて、ロシア軍と戦っているウクライナ国民により近い服装に着替えることで、ウクライナ国民との団結を示して来た。大きな注目を集めるインタビューや(ヨーロッパ議会、イギリス議会での演説を含む)大統領としての演説でも、激しい攻防が続く東部ドネツク州のバフムトを最近訪れた際にも、同じ服装を貫いてきた。

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