同時代、同じ場所で、同じく外国商人が使っていた、マレー語由来と思われる「ピッギ(piggy)」も注目に値する。これは「サラ、ピッギ(皿を下げろ)」とか「ワタクシ、ピッギ(私が出掛ける)」と使っていたようで、「外す・外れる」「留守にする」などの意味を持っていた。

これもすぐ単語として消えたが、変形した形で残った可能性もある。つまり、「ペケ」になったのではないか。手をバツの形にして言う「ペケ」は中国語の「不可(ブーコー)」を由来とする説もあるが、「ピッギ」説もあり、はっきりしていない。

必要に応じて外国語の語彙を吸収していく日本語のメカニズムは、順調に働いている(言ってみれば「サランパンではない」)。

さて、ここのところだいぶバズってきた、ニューフェースの「やばいンデ」と「チンチャそれな」はどうなるのだろうか。国民はゴーサインを出すのか? それとも......ペケ?

NW_Tony_Laszlo.jpgトニー・ラズロ

TONY LÁSZLÓ

1960年、米ニュージャージー州生まれ。1985年から日本を拠点にジャーナリスト、講師として活動。コミックエッセー『ダーリンは外国人』(小栗左多里&トニー・ラズロ)の主人公。
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