<確かな根拠も出口もない運航停止令で一つの産業を丸ごと、1年以上も止める権利が政府にあるわけがない、と訴え>

フロリダ州のロン・デサンティス知事(共和党)は3月26日、米疾病対策センター(CDC)に対し、新型コロナウイルスのパンデミックが始まった約1年前に出したクルーズ船の運航停止令を解除するよう要請。さもなくばCDCを訴えると警告した。

デサンティスは、ポートカナベラルで開かれたイベントに出席し、フロリダ州のアシュリー・ムーディ司法長官、クルーズ大手のカーニバル、ロイヤル・カリビアン、ディズニーとノルウェージャン・クルーズラインのトップと、クルーズ船の運航再開について議論した。この中でデサンティスは、CDCの当局者たちに対して、2020年3月以降すべてのクルーズ船を対象に出されている「運航停止令」を解除せよと警告した。

クルーズ業界幹部によれば、この運航停止令によってフロリダ州はパンデミック発生当初の6カ月だけで32億ドルもの税収を失った。しかしその上CDCは先週、クルーズ・ラインズ国際協会に対して、運航停止令を11月まで延長する旨を通知した。

ムーディの説明によれば、デサンティスが訴訟を起こすとすれば、CDCの運航停止令は古い医療情報に基づくものだとして解除を求め、夏までにクルーズ船の運航再開を目指す内容になるという。

「多くの雇用に影響がある」

「CDCは2020年3月に運航停止令を出して以降、運航再開に向けた十分な努力をしていない」とデサンティスは26日のイベントで述べた。「この運航停止令は、あらゆるビジネスに影響を及ぼしている。クルーズ船の運航が再開されれば、幅広い産業のもっと多くの人々に経済的なチャンスが行き渡る。多くの雇用に影響がある。いま必要なのは、前進することだ」

ポートカナベラルのマイケル・プール最高財務責任者をはじめとするクルーズ業界の幹部たちは2020年6月、運行停止令による業界の損失額が既に5000万ドルにのぼったことを明らかにした。

デサンティスは26日の円卓会議で、「クルーズ業界はフロリダ経済にとってきわめて重要であり、11月まで運航停止が続けば、クルーズ会社に収入を頼る人々が深刻な打撃を受けることになる」と主張。「この業界で働くフロリダ州の人々が仕事に戻れるように、CDCに対して、この根拠のない運航停止令を直ちに解除するよう要請する」と述べた。

「政府がひとつの産業を、出口の見通しもないまま1年も待機状態に置いていいわけがない」

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