自称・国際人の僕が定期的に読み直す1冊
僕ら欧米人の多くは潜在意識の中で「自国が先進国になったのは、自分たちの能力や道徳、努力のおかげだ。国力や経済力は国民の優越さを証明している」と勘違いしているようだ。この本は人類の発展を追いながら、現状の国々の優劣関係の背景にある地理的、歴史的なファクターを明かし、"先進国"が世界のトップに立っていることの偶然性を訴える。国境を越えて有意義かつ公平な関係を築くには、無根拠な優越感を捨てることが必要不可欠だ。その教訓を忘れないように、自称・国際人の僕は定期的にこの本を読み直している。
僕のあこがれる「ブライソン・スタイル」の超傑作
オーストラリアの旅行記『In a Sunburned Country』(Broadway Books、邦訳未完)に出合ったときから、ビル・ブライソンの本にかなりはまっている。彼は旅行のほか、科学や言語、歴史、異文化などなど様々なテーマに挑戦しているが、どんな題材をも徹底的に研究して楽しく伝える天才的なノンフィクション作家だ。
僕はテレビに出ているときも、連載や本を書いているときも、笑わせながら伝える「ブライソン・スタイル」に常にあこがれているのだ。

※パックンの本誌ウェブコラム「パックンのちょっとマジメな話」
●この記事は「特別企画 Book Lover's Library」のために書かれました。Book Lover's Libraryは、amazon.co.jpとの特別企画です。
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