Jaspreet Singh
[26日 ロイター] - 米メタ・プラットフォームズは26日、AI(人工知能)向けデータセンターやクラウドコンピューティングの拡充などに伴う巨額の費用を賄うため、最大950億ドルの資本調達を実施する計画を発表した。
普通株と優先株による約350億ドルの公募を開始した。これとは別に、最大600億ドル規模の株式売却プログラムを導入する計画も明らかにした。
同プログラムの実施時期や条件は未定だが、無議決権のクラスC株の取引開始後に実施する見通し。
メタはすでに、2027年1月に議決権のない新たなクラスC普通株を発行することを発表している。
今回の計画は、AI企業による調達としても最大級となる。エヌビディア、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)、ブロードコムが、クラスA株を合計で最大50億ドル購入することに関心を示している。
メタはオープンAIやアンソロピックとの競争力を高めるため、半導体やデータセンターに巨額の資金を投じている。
ウィリアム・ブレアのアナリストらはリポートで「投資家は今回の資金調達と、今後さらに資本調達を行う可能性について引き続き疑問を抱くだろう」と指摘。「総じて今回の資金調達は、AI投資の長期的な収益に対するメタの自信と、その機会を追求するために必要な資本がますます膨らんでいることの両方を改めて示していると考える」と記した。
今回の資金調達は、大手テクノロジー企業がAIインフラを拡充するため、従来の手元資金に頼った投資から、債券市場での調達や株式発行を活用する方向へ一段と転換していることを浮き彫りにした。
<AI投資で資金流出>
メタは将来の支出として約8250億ドルを計画している。主にデータセンターやAI関連インフラ、クラウドコンピューティング能力への投資拡大に伴うものだ。
ただ、積極的な事業拡大によって、従来は潤沢だったフリーキャッシュフローが圧迫されている。
第3・四半期は21億2000万ドルの資金流出となり、フリーキャッシュフローは10年以上ぶりにマイナスに転じた。前年同期は106億3000万ドルのプラスだった。
それでも、消費者向けAIエージェント「ミューズ」が早期に人気を集めたことや、競争力のある新たなAIモデル群を公開したことは、メタの積極投資をある程度正当化する材料となっている。
ウィリアム・ブレアのアナリストらは「メタは最終的に収益性の高いAI事業を構築し、その長期的な収益が事業の多角化に寄与すると考える。ただし、そこに至る道のりは一本道ではないかもしれない」と指摘した。