ゼレンスキーは大統領に当選したらウクライナ東部の支配権を取り戻すと約束する一方で、それは武力によってではなく、ロシアとの対話により実現するほうが望ましいとも語っている。

そんなゼレンスキーも、かねてからウクライナの政商イーホル・コロモイスキーとの親しい関係が指摘されてきた。コロモイスキーはゼレンスキーの人気ドラマを放送していたテレビ局のオーナーであり、今回の選挙でもゼレンスキーを資金面で援助してきたとされる。

それだけに、ゼレンスキーがロシア政府の資金援助を必要としていたとは考えにくいと、ウクライナ関連の著書があるアンドレア・チャルーパは語る。「メールが本当なら、ロシアの狙いはゼレンスキーを利用してウクライナにもっと深く影響を与えることだろう」

しかしスキャンダルめいた報道にも、有権者の心に動揺はないようだ。決選投票直前の世論調査結果を見る限り、ゼレンスキーが地滑り的勝利を収めるのは確実のようだ。

<本誌2019年4月30日/5月7日号掲載>

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