[ニューヨーク 1日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが上昇した。米国とイランの緊張再燃で原油価格が上昇し、インフレ懸念が再燃、世界的な債券売りが広がった。
米国は1日、イラン国内のイスラム革命防衛隊(IRGC)の拠点に対する空爆を開始したと発表。これを受け、原油価格は4%超上昇し、米10年債利回りは2025年1月以来の高水準を付けた。
決済会社Corpayのチーフマーケットストラテジスト、カール・シャモッタ氏は「米イラン間の敵対行為の再燃でインフレリスクが再浮上し、今後数カ月の利上げの可能性が高まる中、安全資産の魅力が増している」と指摘。「世界の債券市場で売りが強まり、ドルが上昇している」と述べた。
米連邦準備理事会(FRB)のウォーシュ議長は先月28日、米経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で講演し、基調的なインフレ率が目標の2%に向かって鈍化しているとの確信が得られなければ、FRBには「やるべき仕事がある」と発言。物価圧力抑制に向けて追加利上げが必要になる可能性を強く示唆した。
利上げの有無を左右する重要指標として、9月15─16日の連邦公開市場委員会(FOMC)前に発表される、雇用統計と消費者物価指数(CPI)にも注目が集まる。
FF金利先物市場は、FRBが9月会合で利上げに踏み切る確率は68%との見方を織り込んでいる。ウォーシュ議長の発言前は35%だった。
主要通貨に対するドル指数は0.27%高の99.68。
円は対ドルで0.3%下落し、1ドル=160.19円。米財務省は1日、ベセント財務長官が日銀の植田和男総裁との会談で、インフレ期待を安定させ、過度な為替変動を回避するための健全な金融政策を求めたと明らかにした。この発言は事実上、日銀に利上げを求め、今後も利上げを進めるよう圧力をかける形となった。ただ、現時点では日米間の大きな金利差が引き続きドル優位の状況を作り出している。ロンドンのLMAXグループの市場ストラテジスト、ジョエル・クルーガー氏は「投資家は依然として、日米の金利差が円に不利なままである点や、日銀がどの程度積極的に金融政策を引き締めるかについての疑念に注目している」と述べた。
ユーロは0.23%安の1.1589ドル。
英ポンドは0.26%安の1.3511ドル。
ドル/円 NY終値 160.17/160.19
始値 160.09
高値 160.27
安値 159.90
ユーロ/ドル NY終値 1.1592/1.1595
始値 1.1591
高値 1.1608
安値 1.1585