[ロンドン/香港 4日 ロイター] - 低価格商品を扱う中国発のインターネット通販サイト「SHEIN(シーイン)」が、早ければ8月中旬にも実施する予定の香港での新規株式公開(IPO)で、300億─400億ドルの評価額を目指していることが、関係者3人の話で分かった。

シーインはIPOの規模や価格、上場スケジュールを公表していない。

関係者の1人によると、シーインは先週、投資家向けの事前説明会を開始した。評価額やIPOの実施時期はまだ確定しておらず、投資家向け説明会での反応を踏まえて変更される可能性がある。

300億─400億ドルという評価額目標は、2022年の982億ドル、23年と24年4月に実施した私募増資の際の640億ドルから大幅に下がることを意味する。このレンジで決定した場合、企業価値約260億ドルのH&Mとほぼ肩を並べるが、「ユニクロ」を展開するファーストリテイリング(1610億ドル)や「ザラ」の親会社インディテックス(2080億ドル)を大きく下回る。

関係者によると、シーインは、評価額の最大化よりも、上場後も株価が維持できるような価格設定を目指している。IPOのコーナーストーン投資家候補の間では、300億ドルまたは320億ドルに近い評価額を希望する声も出ているという。

企業価値を切り下げる中、シーインは、一部後期投資家の投資コスト軽減を検討している。香港証券取引所に3日までに提出した資料によると、現金の支払いに加え、保有株式について転換価格を引き下げてより多くの株式を割り当てることを提案する可能性がある。

シーインが先月公表したIPO目論見書によると、今年第1・四半期の最終損益は9900万ドルの赤字に転落した。米国による少額輸入品への関税免除措置の廃止に伴う売上高の減少や、一時的な会計処理費用が膨らんだことが響いた。

最終赤字となったのは、会計基準の変更に伴い転換・償還可能優先株の公正価値評価として3億2800万ドルを計上したことが一因だ。だが、売上高の伸びが鈍化し、利益率も縮小し、急激な事業拡大が世界的な競争激化、貿易コストの上昇、当局による監視強化という逆風に直面していることをうかがわせる。

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