生活への重圧
もっとも、多くの人にとって、ベッドシェアリングは人とのつながりを求めるものではなく、生活防衛のための苦肉の策だ。
首都北京に住むモーガン・パンさん(39)は、勤務先の人工知能(AI)スタートアップ企業が破産手続きに入り、現在の収入は、以前得ていた年間3万─4万元の半分未満に落ち込んだ。家賃や光熱費を月約1200元まで抑えるため、最近になって寝室を他人とシェアし始めた。同居人も、飲食店への投資に失敗して借金を抱え、生活に苦しんでいる。
パンさんは、自身の境遇について「心温まる話など何もない。ただ『生活の重圧』があるだけだ」と話す。
北京在住でワンとだけ名乗った男性も、部屋をシェアして月1750元の家賃を折半できる相手を探している。勤務先だった土木関連会社は昨年12月に倒産し、職を失った。
「今のところ仕事が見つかっていない」とワンさんは話す。まだルームメートも見つかっておらず「できることは、お金の負担を少しでも減らすことだけだ」という。
武漢に住むツェンさんも、家計を守るため節約生活を続けている。自炊し、高額な衣服の購入もやめたほか、将来に備えて貯蓄を増やしている。インターネット上で「ベッドシェアリング」が話題になっていることについても、気にならないという。収入が増えたとしても、この生活を続けるかもしれないと話す。
「若者の賃金水準がとても低い一方で、生活費は高い。だから、少し妥協するしかない」とツェンさん。「『社会はここまで来てしまった』と言う人がいるが、それはまったくその通りだ」と語った。

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