Gram Slattery Lisandra Paraguassu
[ワシントン/ブラジリア 30日 ロイター] - ブラジル政府が、次期駐ブラジル米大使の着任に必要な外交上の正式な同意を数週間にわたり保留している。米政府当局者は反発しており両国の亀裂が深まっている。
この対立により、10月のブラジル大統領選を前に駐ブラジル米大使が不在となる可能性がある。
トランプ米大統領は6月1日、ルビオ国務長官に近いフロリダ州議会下院議員のダニエル・ペレス氏を大使に指名した。関係者4人によると、米国は外交上の通例である「アグレマン」と呼ばれるブラジル側の同意を求める前に指名を行った。ブラジル政府当局者はこの手続きの省略を外交儀礼に反する無礼な行為と受け止めたという。
ペレス氏の指名は先週、上院委員会を通過し、本会議での採決を待っている。ただブラジル政府が同意するまで着任できない。
関係者2人によると、トランプ政権内ではここ数日、ブラジル側が意図的に手続きを遅らせているとの見方から、いら立ちが強まっている。1人は問題が解決しなければ、政権が31日にもブラジルに報復措置を取る可能性があると述べた。詳細には触れなかった。
米国務省報道官は「世界各地で米国民と米国の利益を代表する人物を決める権限はトランプ大統領にある」と強調した。「大統領は上院の助言と承認を前提に、政権全体で米国第一主義を掲げる外交の精鋭チームを編成している。外国が米国の国内手続きに干渉しようとするいかなる動きも拒否する」と述べた。
ブラジル当局者2人は通常の手続きに沿ってペレス氏を審査していると述べた。1人は10月4日の大統領選前にアグレマンが付与される可能性は低いとの見方を示した。「アグレマンを与えないと言っているわけではないが、期限はない。適切な時期を決めるのは受け入れ国だ」と語った。