[30日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラの幹部は、宇宙企業スペースXとの合併の可能性を視野に、中国事業の分離に向けた準備を進めるよう指示されている。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が30日、協議に詳しい関係者の話として報じた。
報道によると、テスラのアドバイザーは分離の選択肢として、スピンオフ(分離・独立)、売却、閉鎖などについて協議している。中国事業のスピンオフまたは売却をどれほど速やかに実現できるかは不透明で、計画は変更される可能性もあるという。
テスラとスペースXのコメントは営業時間外のため得られていない。
テスラの上海ギガファクトリーは、同社にとって世界最大かつ最も生産性が高い工場で、欧州とアジア太平洋地域向けの主要な輸出拠点となっている。同工場はこれまでテスラの世界納車台数の半分以上を占め、年間生産能力は95万台を超える。
中国は米国に次ぐテスラ第2位の市場だが、比亜迪(BYD)など地元勢からの激しい競争圧力にさらされている。
テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は今月、自身が率いるスペースXとテスラで重複する事業領域が拡大していると述べ、統合する可能性を否定しなかった。
スペースXのグウィン・ショットウェル社長兼最高執行責任者(COO)も潜在的なメリットを認めており、6月に米CNBCに対し、両社を統合すれば経営が効率化され、「マスク氏の人生が少し楽になるかもしれない」と語った。
ただ、JPモルガンのアナリストは、両社の合併に必要な規制当局の承認取得が現実的な障壁になると指摘。特に中国では、スペースXと米政府のつながりが安全保障上の懸念になる可能性があるとしている。