普遍的なプラットフォームに

ただし、魅力的なシナリオではあるが課題は山積みだ。例えば、本当の意味で普遍的なMaaSのプラットフォームは、地域で利用できる移動手段を網羅したい。しかし、先駆者であるヘルシンキのWhimも、ウーバーや、乗り捨て型カーシェアリングのドライブナウを取り込めていない。

限定したサービスにしかアクセスできないことは、MaaSの意義に沿わない。実際にWhimは多くのサービスを統合しているが、例えばリフトが、利用者をライバル会社のウーバーのシェア電動自転車に「乗り継ぎ」させるとは、今のところ考えにくい。

とはいえ、MaaSはまだ始まったばかりだ。Whimを利用するケースは、ヘルシンキの交通利用全体の0.5%にすぎない。だがWhimがヒットすれば、より多くの人がAVを体験するきっかけになるだろう。

<2019年2月19日号掲載>

※この記事は「日本人が知らない 自動運転の現在地」特集より。詳しくは2019年2月19日号(2月13日発売)をご覧ください。
自律走行車(AV)が市場に出ても、すぐには気軽に買えそうにない。最初は1台25万ドルとも言われている。価格がある程度下がっても、一家に1台とはなかなかいかないだろう。配車サービスのウーバーやリフトで車を呼ぶように、必要なときにAVを借りるところから始まりそうだ。
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