データが増えれば問題は減る

アマゾンが失敗したひとつの理由は、データに十分な規模と多様性がなかったことだ。採用したい人材像を学ぶためにAIは過去10年分の履歴書を分析したが、過去の履歴書の大半は男性からのもので、テック業界が男性優位であるという現実を反映したものだった。

実際、アマゾンのエンジニアリング部門の社員の89%は男性だ。過去のデータを使用すれば、過去の間違いを繰り返すのは当然のことで、それほど驚くにはあたらない。より多様性のある人材の採用をめざすなら、企業はもっと多様なデータをさまざまな独立した情報源から集めてくることだ。アマゾンが所有するデータだけでは、バイアス(偏見)やエラー、そして時には人為的な操作の影響も受けやすくなる。

データベースの監査

人材採用におけるAIの利用が急速に普及する一方、そのデータ解析用アルゴリズムの監査は後手にまわり、対応が遅れている。

優秀なアルゴリズムには以下の2つの要素を組み込む必要がある。

1)アルゴリズムは分析が可能で、ある結果が導き出された理由が簡単に理解できるよう構築すべきだ。過度に複雑で「ブラックボックス」と化したシステムは分析が非常に困難で、分析も非常に困難になる。

2)企業は自社のAIのアルゴリズムを独立した社外の監査機関に検証させなくてはならない。公平性の高いアルゴリズムを使っていることを証明できれば信頼性が増し、人材採用の競争でも有利な立場に立てるはずだ。

多様性と中立性の推進力に