日本におけるインテリジェンスとサイバーセキュリティへの意識の高まり、そしてその対抗策を強化するための具体的な取り組みが進められているのを目にすることは、非常に注目に値する。
日本において、警察組織はインテリジェンス部門と深く結びついている。米国の法執行機関であるFBI(連邦捜査局)は、米国のインテリジェンス・コミュニティ(IC)のメンバーであるが、その第一のアイデンティティは依然として「法執行機関」である。それでもなお、同局はIC内で重要なインテリジェンスの責任を担っている。
米国では、ICは歴史的にはCIA(中央情報局)、今日ではDNI(国家情報長官)といった、インテリジェンスに特化した独立した組織によって率いられている。実務においては、その構造の中でCIAが依然として卓越した実務機関であり続けている。
日本が新しいインテリジェンス関連組織を構築する際、歴史的背景から警察権力の拡大に対して懸念の声が上がるのは理解できる。米国では、市民の自由(基本的人権)に対する意識が強いため、インテリジェンスの分野において法執行機関に主導的な役割を担わせることはない。
したがって、全体のインテリジェンス指導部を単一の法執行機関から意図的に分離し、文民の国家情報長官を新設した9.11後の米国の改革を踏まえれば、法執行機関をインテリジェンスの最高指導的な役割から排除し、警察以外の出身者を任命するという教訓は、日本にとって賢明な決断となるだろう。
人々はインテリジェンスと警察権力を混同しがちであるため、組織の権限が何であり、指導者がその権限を使って何ができるのか(そして何ができないのか)を国民に明確に説明することが不可欠である。
さらに、日本にスパイ防止法が欠如しているため、国家安全保障に不可欠な情報を盗もうとするスパイが単なる「一般犯罪者」として扱われていることは懸念事項である。スパイ活動の定義が曖昧なままであり、その主体が外国から派遣されたことを証明する要件がない事実は重大な問題である。