Sabine Siebold
[ブリュッセル/ベルリン 3日 ロイター] - 米国は欧州の北大西洋条約機構(NATO)加盟国とカナダに対し、有人・無人航空機と艦船の提供を速やかに拡大するよう求めていると、NATOのグリンコウィッチ欧州連合軍最高司令官(米空軍大将)が3日明らかにした。米軍はこれらの分野への関与を縮小する計画だという。
トランプ米政権は危機時にNATOに提供する米軍の規模を縮小することを決定しており、グリンコウィッチ司令官の発言はこれを受けたもの。
トランプ大統領はNATOを繰り返し批判しており、加盟国に欧州防衛の主な責任を引き継ぐ必要があると主張してきた。
米国は先月、危機時に展開する兵力などが含まれる「NATO兵力モデル」と呼ばれる枠組みへの拠出を削減する決定を同盟国に伝えた。
米国は削減計画の詳細を公表していないが、軍関係者によると、削減対象には空中給油機、戦闘機、無人機、海軍の艦船など幅広い能力が含まれる。こうした兵力が利用できなくなる時期は明示されていないという。
グリンコウィッチ氏は3日に行われたNATOの軍事計画担当者会合後に出した文書で、米国が欧州のNATO兵力モデルに充てている戦力を削減し、それらを他に振り向ける中で、有人・無人の航空機と艦船の2分野はカナダと欧州の同盟国が「今、そして近い将来に関与を強化できる」と指摘した。
また、「NATO兵力モデルには米軍への不健全な相互依存があった」と述べた。「トランプ大統領やヘグセス国防長官らは、これを変える必要があり、変わるだろうと明言している。複数の戦域で同時に紛争が起きるという現実の可能性が、それを求めている」と述べた。