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[東京 4日 ロイター] - 三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)の永田有広・市場事業部門長はロイターのインタビューで、投資家向け市場関連ビジネスを手掛けるセールス・アンド・トレーディング(S&T)部門の収益を現在の倍となる8000億円規模に引き上げる計画を明らかにした。金融政策の正常化で海外投資家による円金利取引の需要が高まる中、貸出中心のビジネスモデルを見直し、これまで逃してきた顧客需要の取り込みを図る考え。

「いつまで商業銀行モデルだけをやっているのかということだ」──永田氏は、貸出残高を積み上げるだけでは収益規模は拡大しても自己資本利益率(ROE)は向上しないと指摘する。「本物の金融ショックがいつ起こるか分からない」とも語り、企業や投資家に市場流動性やヘッジ手段、投資商品などを提供するS&Tは、金融市場のボラティリティーが高まる局面で収益機会を捉えやすいとの考えを示した。

銀行と証券を合わせたS&Tの業務粗利益について「足元で約4000億円だが、数年のうちに倍程度にする。慎重に見込んでも、6年程度で達成は可能」との見通しを示した。

日銀が金融政策の修正を進める中、海外投資家からも日本国債や円金利スワップ、日本株などへの需要が高まっており「(国内金融機関と)取引したいというケースが非常に増えている」と永田氏は語る。一方で「投資家からは、取引するとすれば三井住友銀行(SMBC)、みずほ、野村あたりが望ましいという声は聞くが、その中でも『SMBCはなぜ寝ているのだ』と言われているような感じだった」と振り返る。

競合のみずほFGや野村ホールディングスはすでに市場ビジネスの収益基盤を構築している一方で、SMFGは自己勘定取引や資産・負債管理(ALM)を中心に市場収益を確保してきたものの、投資家向けフロービジネスでは出遅れていた。2022年のSMBC日興証券による相場操縦事件もあり、立て直しも課題となっていた。

しかし、東京と米ニューヨークで分かれていた運用のポジション管理(ブック)やシステム、銀行と証券でそれぞれ独立して事業を展開してきた市場業務の運営を見直したことで、「ようやくグローバルでつながった体制になってきた」(永田氏)という。

今後は米国を中心に、これまで貸出に振り向けてきた資本やリスクの一部を市場業務にシフトし、投資家顧客との取引拡大を図る。手掛けてきたクレジット分野に加え米国債やレポなど流動性の高い商品を拡充するほか、米ジェフリーズとの提携を通じ日本株の現物株取引以外にも事業領域を広げる。こうした取り組みにより、ヘッジファンドや中央銀行、政府系金融機関、年金基金などの顧客基盤を拡大を目指すという。

※インタビューは1日に実施しました。

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