Sheila Dang Akash Sriram

[アンダーソン(米テキサス州)/ニューヨーク 3日 ロイター] - 米実業家イーロン・マスク氏率いる宇宙開発企業スペースXは3日、テキサス州グライムズ郡で計画している半導体製造プロジェクト「テラファブ」を巡り、税制優遇措置を獲得した。住民からは、開発で地域の資源が逼迫し、農村地域が変容しかねないとの強い反対の声が上がっていた。

同プロジェクトはスペースXがロケットや衛星通信事業から、先端コンピューティングインフラや半導体生産へと事業を拡大する取り組みの中核を成す。投資家はこうした野心的な計画を同社の将来の成長の柱と見なしている。

スペースXは来週、史上最大規模となる可能性のある新規株式公開(IPO)を実施する見通しで、時価総額は1兆7500億ドルに達するとみられる。

郡庁舎ではこの日、税制優遇措置に関連する3つの議案の採決に先立ち公聴会が開かれ、100人を超える住民が会場を埋め尽くして廊下まであふれた。住民らは同プロジェクトが水や電力の供給を圧迫し、野生生物に害を及ぼし、同郡の農村らしさを永久に変容させかねないと警告した。

人口3万4000人のグライムズ郡は広大な牧場と未開発の土地が広がる地域。住民らは、ギボンズクリーク貯水池近くの建設予定地について、暗い夜空や豊かな野生生物、静かな農村の暮らしが特徴だと述べた。

採決では委員3人が3つの議案に賛成した。1つ目はスペースXのインフラ、雇用、投資に関する義務を定めたもの、2つ目はスペースXを税優遇の対象とする再投資区域の設定、3つ目はスペースXの固定資産税負担を軽減するもの。

採決の結果、郡は計画されている半導体製造・先端コンピューティング施設について税減免の交渉を進められるようになる。

スペースXと事業パートナーの電気自動車(EV)大手テスラは当初550億ドルを投資する計画で、全面的に建設が進めば1190億ドルに膨らむ可能性がある。

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