<為替> ドルが円やユーロなどの主要通貨に対し下落した。米国とイランが停戦の延長とホルムズ海峡を通過する船舶に対する制限の解除で合意したと報道されたことで、「有事のドル買い」を巻き戻す動きが出た。米国とイランの和平協議を巡っては、トランプ米大統領がこの日、イランとの合意に関する最終決定を下すため、ホワイトハウスのシチュエーションルーム(作戦指令室)で会合を開くと交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に投稿。イランが核兵器を保有しないことに同意しなければならないと改めて強調したほか、イランの濃縮ウランについては、国際原子力機関(IAEA)と連携して米国が破壊すると述べた。ただその後、イランのファルス通信が関係筋の話として、トランプ大統領の合意の可能性に関する発言をイランは「真実と虚偽が混ざり合っている」と見なしていると報道。米国との覚書はイランでは批准手続きの段階にあり、最終決定はまだ下されていないと報じた。 この日の米経済指標では、商務省発表の4月の財(モノ)の貿易収支(季節調整済み)が824億ドルの赤字。輸出の伸びが輸入増を上回ったことで、赤字幅は前月から3.4%縮小した。この傾向が続けば、第2・四半期の経済成長に貿易が寄与する可能性がある。終盤の取引でドル/円は159.27円と、政府・日銀による為替介入の目安とされている160円近辺で推移。日本の財務省は29日、直近約1カ月間で11兆7349億円の為替介入を実施したと発表した。月次ベースでは過去最大の介入額となる。大型連休中に複数回のドル売り/円買い介入に踏み切ったとみられる。ユーロ/ドルは0.12%高の1.16620ドル。主要通貨に対するドル指数は98.92と、ほぼ横ばい。
NY外為市場:[USD/J]
<債券> 国債利回りが4日連続で低下した。米・イランの停戦に向けた交渉で進展があったとの報道を受け、市場に楽観的な見方が広がった。トランプ大統領は29日、イランとの合意に関する最終決定を下すため、ホワイトハウスのシチュエーションルーム(作戦指令室)で会合を開くと表明した。 連邦準備理事会(FRB)のボウマン副議長(金融監督担当)はこの日、中東での戦争が経済に与える影響はまだ見極めが必要だが、インフレの持続的な上昇につながり、より引き締め的な金融政策が必要になる可能性があると述べた。米商務省が発表した4月の財(モノ)の貿易収支(季節調整済み)は824億ドルの赤字で、前月比3.4%減だった。輸出の伸びが輸入増を上回ったため、赤字が縮小した。インフレ関連指標としては、28日に発表された4月の米個人消費支出(PCE)価格指数は前年比3.8%上昇し、2023年5月以来の大幅な伸びとなった。アナリストらは、この数字はスタグフレーションの兆候を示す一連の経済指標の一つだと指摘した。 10年債利回りは1.6ベーシスポイント(bp)低下の4.439%。週間では12.5bp低下し、2月序盤以来の大幅低下となった。一方、月間では5.9bp上昇し、3カ月連続上昇となる見通しとなった。 30年債利回りは0.2bp低下の4.983%。週間では8.9bp低下し、2月終盤以来の大幅な低下となった。月間では小幅上昇し、こちらも3カ月連続の上昇となった。 金利動向に敏感な2年債利回りは2.5bp低下の4%。週間では11.3bp低下、一方、月間では12.9bp上昇の見通しとなった。 2年債と10年債の利回り格差は43.7bpとなった。 物価連動国債(TIPS)と通常の国債の利回り差で期待インフレを示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は5年物が2.527%、10年物が2.39%。
米金融・債券市場:[US/BJ]
<株式> 主要株価3指数が前日に続き終値での最高値を更新し、週間・月間でも上昇した。デル・テクノロジーズの好決算がハイテク株を押し上げた。市場は、米国とイランの停戦協議の行方にも注視している。トランプ米大統領は、イランとの合意に関する最終決定を下すため、ホワイトハウスのシチュエーションルーム(作戦指令室)で会合を開くと表明した。これに先立ち、イランのガリバフ国会議長は、米国との戦闘停止を巡る協議に関連し、イランは語られている言葉ではなく実際の行動に基づき判断を行っていくとの考えを示した。 この日は、イラン戦争がインフレや世界経済に及ぼす影響に対する懸念が依然として続く中、人工知能(AI)を巡る楽観の再燃と力強い企業決算が市場の追い風となった。デルは32.8%急騰。28日に通期(2026年2月─27年1月)の売上高と利益の見通しを引き上げたことを受けた。S&P総合500種の情報技術は半導体株の上昇にけん引され、1.87%上昇した。 同業のヒューレット・パッカード(HP)や、サーバー製造のスーパーマイクロコンピュータも12.6%と11.6%、それぞれ上昇。マイクロソフトも5.4%高となった。 S&P500は9週連続上昇となる見通しで、これは2023年12月以来の最長連騰記録となる。 一方、S&P500通信サービスは下落。アルファベットが2.5%安となった。自動車メーカー指数も下落。トランプ政権が、北米貿易協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」の下で優遇関税の対象にする北米産自動車の域内調達比率を現行の75%から82%に引き上げ、そのうち50%を米国産とすることを要求しているとの報道が材料視された。ゼネラル・モーターズ(GM)は1.3%、ステランティスの米上場株は2.7%、それぞれ下落した。 その他の個別銘柄では、カジュアル衣料大手ギャップが15.4%急落。通期の売上高見通し引き下げを嫌気した。 アパレル大手アメリカン・イーグル・アウトフィッターズは11.8%下落。同社は、通期の既存店売上高見通しを据え置いた。 ニューヨーク証券取引所(NYSE)では、値下がり銘柄が値上がり銘柄を1.04対1の比率で上回った。ナスダックでは値下がり銘柄が値上がり銘柄を1.05対1の比率で上回った。 米取引所の合算出来高は239億株。直近20営業日の平均は193億6000万株。
米国株式市場:[.NJP]
<金先物> 米国とイランが停戦延長で合意したとの報道を受け、金相場は1%超上昇した。ただ、インフレ懸念や利上げ観測が重しとなり、月間では下落の見通しとなった。スポット金は1オンス=4556.84ドル(1.5%高)で推移し、前日には2カ月ぶり安値の4365.76ドルまで下落したが、終値は上昇した。米金先物8月物の清算値は1.3%高の4593ドルだった。
NY貴金属:[GOL/XJ]
<米原油先物> 米国、イスラエル、イランの停戦合意に向けた動きを見極めようと、売りが優勢となり、2%超下落した。週間ベースでは4月初め以来の大幅な下げ幅となった。米WTI先物の清算値は前日比1.54ドル(1.7%)安の1バレル=87.36ドル。北海ブレント先物の7月物は1.66ドル(1.8%)安の92.05ドルとなった。
NYMEXエネルギー:[CR/USJ]
ドル/円 NY終値 159.26/15
9.29
始値 159.28
高値 159.35
安値 159.11
ユーロ/ドル NY終値 1.1659/1.
1661
始値 1.1642
高値 1.1685
安値 1.164
米東部時間
30年債(指標銘柄) 16時54分 100*13.00 4.9736%
前営業日終値 100*07.50 4.9850%
10年債(指標銘柄) 16時52分 99*16.00 4.4374%
前営業日終値 99*11.50 4.4550%
5年債(指標銘柄) 16時54分 99*30.00 4.1389%
前営業日終値 99*27.00 4.1600%
2年債(指標銘柄) 16時55分 99*31.88 4.0020%
前営業日終値 99*30.50 4.0250%
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 51032.46 +363.49 +0.72
前営業日終値 50668.97
ナスダック総合 26972.62 +55.15 +0.21
前営業日終値 26917.47
S&P総合500種 7580.06 +16.43 +0.22
前営業日終値 7563.63
COMEX金 8月限 4593.0 +60.6
前営業日終値 4532.4
COMEX銀 7月限 7587.5 ‐3.7
前営業日終値 7591.2
北海ブレント 7月限 92.05 ‐1.66
前営業日終値 93.71
米WTI先物 7月限 87.36 ‐1.54
前営業日終値 88.90
CRB商品指数 380.4492 ‐4.1569
前営業日終値 384.6061