[ニューヨーク 29日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが円やユーロなどの主要通貨に対し下落した。米国とイランが停戦の延長とホルムズ海峡を通過する船舶に対する制限の解除で合意したと報道されたことで、「有事のドル買い」を巻き戻す動きが出た。

米国とイランの和平協議を巡っては、トランプ米大統領がこの日、イランとの合意に関する最終決定を下すため、ホワイトハウスのシチュエーションルーム(作戦指令室)で会合を開くと交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に投稿。イランが核兵器を保有しないことに同意しなければならないと改めて強調したほか、イランの濃縮ウランについては、国際原子力機関(IAEA)と連携して米国が破壊すると述べた。

ただその後、イランのファルス通信が関係筋の話として、トランプ大統領の合意の可能性に関する発言をイランは「真実と虚偽が混ざり合っている」と見なしていると報道。米国との覚書はイランでは批准手続きの段階にあり、最終決定はまだ下されていないと報じた。

マネックスUSA(ワシントン)のトレーディング責任者フアン・ペレス氏は「多くの疑問に対する答えがない状態が続いている」とし、「こうした状況を反映し、ドル相場全体の値動きが乏しくなっている」と述べた。

この日の米経済指標では、商務省発表の4月の財(モノ)の貿易収支(季節調整済み)が824億ドルの赤字。輸出の伸びが輸入増を上回ったことで、赤字幅は前月から3.4%縮小した。この傾向が続けば、第2・四半期の経済成長に貿易が寄与する可能性がある。

終盤の取引でドル/円は159.27円と、政府・日銀による為替介入の目安とされている160円近辺で推移。日本の財務省は29日、直近約1カ月間で11兆7349億円の為替介入を実施したと発表した。月次ベースでは過去最大の介入額となる。大型連休中に複数回のドル売り/円買い介入に踏み切ったとみられる。

ユーロ/ドルは0.12%高の1.16620ドル。

主要通貨に対するドル指数 は98.92と、ほぼ横ばい。

FXストリートのシニアアナリスト、ジョセフ・トレビサーニ氏は、米連邦準備理事会(FRB)が利上げに動く可能性があるとの観測が出ていることに触れ、「見通しとしては利上げ観測以外に目立った材料はないものの、ドル相場は上昇していない」と述べた。

ドル/円 NY終値 159.26/159.29

始値 159.28

高値 159.35

安値 159.11

ユーロ/ドル NY終値 1.1659/1.1661

始値 1.1642

高値 1.1685

安値 1.1640

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