[29日 ロイター] - トランプ米大統領は29日、イランとの停戦延長に向けた合意案について近く決定する考えを示した。ただ、双方は依然として主要な争点で溝が埋まっていないもようだ。
トランプ氏は同日午前、合意案を巡り「最終決定」を下すため、ホワイトハウスのシチュエーションルーム(作戦指令室)で会議を開くと交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に投稿した。提案は停戦を60日間延長し、紛争の恒久的な終結に向けた時間を確保するもの。
ホワイトハウス当局者は会議が約2時間続いたと明らかにしたが、トランプ氏が決定を下したかどうかについては言及しなかった。
その上で「トランプ大統領は米国にとって有益で、自身のレッドライン(譲れない一線)を満たす合意しか行わない。イランが核兵器を保有することは決して許されない」と述べた。
一方、イラン高官筋はロイターに対し、イランと米国が政治的な合意に達したものの、まだ最終決定には至っていないと明らかにした。
トランプ氏は、イランが核兵器を保有しないことに同意するとともに、ホルムズ海峡を直ちに開放しなければならないとも強調した。イランはこの2つの条件に同意していない。
トランプ氏は「イランは核兵器や核爆弾を決して保有しないことに同意しなければならない。ホルムズ海峡は直ちに通航料なしで、双方向の船舶航行を制限なく開放しなければならない」とし、濃縮ウランについては、国際原子力機関(IAEA)と連携して米国が回収し破壊するとの考えを示した。
イランのファルス通信は関係筋の話として、トランプ氏の発言は「真実と虚偽が混在」しており、「ねつ造された勝利を演出しようとする試み」だと報じた。
イラン高官筋は、米国がイランの濃縮ウランを回収するというトランプ氏の主張は事実ではなく、合意案には核関連の問題は一切含まれていないとした。
また、イラン外務省のバガイ報道官は国営テレビで、ホルムズ海峡の管理についてはイランとオマーンが決定すべきだと述べた。
ファルス通信は海峡再開について、米国がイラン船舶に対する封鎖を解除した後にイランの条件の下で行われると報じた。
ベセント米財務長官は、米国による封鎖が解除されるとしても、段階的に進められることになると述べた。
ファルス通信はイランの凍結資産のうち120億ドル分を解放することで合意したと伝えている。
トランプ氏は、今後新たに発表するまで金銭のやり取りは一切行わないとした。