[28日 ロイター] - ベセント米財務長官は28日、トランプ大統領の経済政策が長らく「眠っていた」経済安全保障を目覚めさせているとの見解を示した。米供給網を脆弱にし、中国を含む敵対国への経済依存度を高めてきた数十年にわたる政策の失敗を覆す一助になるとも述べた。

ベセント長官はロイターが入手した講演原稿で、快適さや底堅い消費を強さや繁栄と取り違え、回復力を犠牲にして効率性を過度に重視してきたと主張。「いつの間にか、われわれは前の世代が本能的に理解していた根本的な原則、つまり経済安全保障は国家安全保障であるということを見失ってしまった」と述べた。

さらに「自国のニーズを満たすための製造、採掘、輸送、精製ができない国は、次第に自国の力と主権を他国に譲り渡していくことになる」とし、「それはどの国にとっても危険な依存状態であり、米国にとっては到底容認できない」とした。

また、重要な資源をライバル国に依存し、米国の国益を共有しない国の台頭に資金援助し、産業基盤を衰退させることは、国際秩序の擁護とは相容れないとも述べた。

中国の世界貿易機関(WTO)加盟を認めたことや、非市場経済政策の取り締まりを巡ってルールに基づく貿易体制に過度に依存してきたことなど、超党派的な政策判断の誤りが、米産業基盤の衰退と外国サプライヤーへの依存につながったと主張した。

その上で、国家安全保障や経済安全保障を軸とする関税措置を含むトランプ大統領の「アメリカ・ファースト(米国第一主義)」政策が、過去の政策の過ちを正す第一歩となるだろうと強調した。

講演原稿には新たな政策構想は示されておらず、イランでの紛争やホルムズ海峡封鎖によって生じた経済的脅威への言及もなかった。

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