(表の注記を明確にしました)
Takaya Yamaguchi
[東京 29日 ロイター] - 財務省は29日、直近約1カ月間で11兆7349億円の為替介入を実施したと発表した。月次ベースでは過去最大の介入額となる。大型連休中に複数回のドル売り/円買い介入に踏み切ったとみられる。
今回発表したのは4月28日から5月27日までを対象とする月次の介入実績。公表に先立ち、市場では、累次の為替介入総額は10兆円規模との声が出ていた。24年の大型連休中に実施したドル売り/円買い介入の総額は9兆7885億円だった。
同省の三村淳財務官は、介入に先立つ4月30日に「いよいよ断固たる措置を取るときが近づいている。最後の退避勧告として申し上げる」と異例の介入予告を行ったが、実施の有無そのものは明らかにしてこなかった。
いつ介入に踏み切ったかや、どの通貨に対する介入かなど詳細は、4─6月の四半期実績とともに7月に発表する。
今年1月には、与野党が消費税減税を掲げた衆院選をきっかけに長期金利が急騰。為替円安も併せて招き、ベセント米財務長官から厳しい目を向けられる場面があった。
政府は、米国との連携姿勢を強調して市場の沈静化を図ったが、銀行などに取引水準を問い合わせるレートチェックなどの対応にとどめ、実弾介入は見送っていた。今回の為替介入は片山さつき財務相、三村財務官体制になってからは初めてとなる。
4月30日に実施したとみられる為替介入では、1ドル=160円台後半から155円台半ばへと円を押し上げた。5月1日、4日、6日にも円相場が急騰し、一時は1ドル=155円台前半を付けた。
ただ、足もとでは再び160円に迫る動きを続けており、介入効果は限定的との見方も根強い。
6月15、16両日に金融政策決定会合を控える中、中東紛争に伴う物価高に日銀がどう対処するかが焦点となる。
年 月 介入額 介入方向 介入日数
2026年 4─5月 11兆7349億円 ドル売り・円買い NA
2024年 7月 5兆5348億円 ドル売り・円買い 2日間
2024年 4─5月 9兆7885億円 ドル売り・円買い 2日間
2022年 10月 6兆3499億円 ドル売り・円買い 2日間
2022年 9月 2兆8382億円 ドル売り・円買い 1日間
2011年 10-11月 9兆0916億円 ドル買い・円売り 5日間
2011年 8月 4兆5129億円 ドル買い・円売り 1日間
2011年 3月 6925億円 ドル買い・円売り 1日間
2010年 9月 2兆1249億円 ドル買い・円売り 1日間
(財務省「外国為替平衡操作の実施状況」等より、ロイター作成)