Marc Jones
[ロンドン 27日 ロイター] - 国際決済銀行(BIS)と国際金融協会(IIF)が主導し、世界の主要中央銀行、40行以上の主要商業銀行が参画して越境資金決済の高度化に取り組むプロジェクト「アゴラ」は27日、最新の実験で、事実上のデジタル通貨である「トークン化された中央銀行準備金」と「トークン化された商業銀行預金」を組み合わせた決済が可能であることが分かったと明らかにした。
国際送金や資金決算は現在、商業銀行の国際ネットワークを通じて行われているが、複数の銀行が介在したり、新興国通貨が関与すると時間やコストがかかる。国際決済の迅速化とコスト削減は、20カ国・地域(G20)の主要課題の一つになっている。
BISのメクラー副支配人は、トークン化された中央銀行準備金とトークン化された銀行預金を組み合わせて使用できることが実験で証明されたと述べた。
日米英欧、韓国、メキシコなどの中央銀行、商業銀行が参画するアゴラでは、銀行システムにおける国境や通貨を越えた取引において、主要な条件が満たされ次第「オール・オア・ナッシング」ベースで完了できる、いわゆる「アトミック決済」の実験が行われた。
IIFのアダムス総裁は、最新の実験は節目となるもので、トークン化された決済を大規模に展開できることが実証されたと述べた。
メクラー氏は、「常に稼働する」グローバル決済システムについて言及し、「世界がトークン化されたエコシステムへと移行すれば、24時間365日稼働に向かうことが利点の一つという明確な認識がある」と述べた。アゴラの取り組みは「まだ実用化の段階にはない」ものの、さらなる作業と実験が現在計画されており、カナダの中央銀行も同プロジェクトに参加する予定だと語った。
中国は、「mBridge(エムブリッジ)」と呼ばれる中央銀行デジタル通貨(CBDC)システムを相互接続させるプロジェクトを香港、タイ、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビアなどと進めている。
またインド準備銀行(中央銀行)は、新興国グループ「BRICS」加盟国に対し、同国で数カ月後に開催されるBRICS首脳会議で、各国のデジタル通貨を連携させる計画を策定するよう提案している。