[フランクフルト 27日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のデギンドス副総裁は27日、域内の銀行が最新の人工知能(AI)を悪用したサイバー攻撃に備えるため、サイバーセキュリティーに多額の資金を投じる必要があるとして投資拡大を要請した。ECBは数週間にわたりユーロ圏の銀行の準備状況を巡って聞き取っており、26日には関連会合も開いたという。

米新興企業アンソロピックの新型AIモデル「クロード・ミュトス」は、システムの脆弱性を見つける能力が非常に高いとされ、銀行システムの大きな課題として浮上。規制当局や政策立案者も相次いで危機感を示している。

デギンドス氏は記者団に「新たなモデルがもたらす潜在的な影響をより深く理解し、対応可能なシステムやサイバーセキュリティー対策の導入に努めるべきだ」と指摘。「近い将来、かなり構造的な課題となるため、サイバーセキュリティー投資拡大の必要性について、金融機関の意識を高める必要がある」と述べた。中小銀行も含めたサイバーセキュリティーがますます重要になるとし「広範に及ぶ投資の拡大が必要だ」と強調した。

デギンドス氏は、今月末で任期満了となる。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。