[フランクフルト 26日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は26日に公表した金融安定報告書で、ユーロ圏はプライベートクレジット市場における最近の混乱によるシステミックリスクには直面していないものの、金融システムの一部にエクスポージャーがあり、一部では既に緊張の兆候が見られる可能性があると指摘した。
「ユーロ圏の金融機関のプライベートクレジットへの直接的なエクスポージャーは限定的とみられる」とし「このため、現時点でプライベートクレジット単独でシステミックな金融不安の原因となる可能性は低い」との見方を示した。
ただ、一部の部門は間接的なストレスにさらされる可能性があり、エクスポージャーの規模や集中度について規制当局から見えにくいことも、センチメントの重しになり得るとした。
「特に保険会社と年金基金は、逆風シナリオでは、レバレッジドローン、高利回り債、株式への広範な波及によって、より大きな二次的な再評価損に直面する可能性がある」とした。
ECBによると、ユーロ圏全体のエクスポージャーは小さいものの、少数の大手プレーヤーに集中しており、保険会社のエクスポージャーは2110億ユーロ、年金基金は520億ユーロと推計される。
ECBはユーロ圏でプライベートクレジットに依存する企業の一部で事業見通しが悪化していることにも言及した。こうした資金は信用力が比較的弱い無格付けの中堅企業に提供される場合が多く、景気減速の影響を受けやすいという。
「ユーロ圏でプライベートクレジットの支援を受ける企業が、営業キャッシュフローから利払いを行う能力は、ここ数年で悪化している」と指摘。「この傾向は、より広範なレバレッジドローン市場や高利回り債市場を通じて資金調達を行う企業にも見られるが、銀行融資に依存する企業には見られない」とした。